禁帯出リアンサー

現在のあらすじ

何故か辻斬りといううわさが立ち、それに近づこうと
女とバレていた未夜が山崎と動いて一度接触したが
逃げられ、二度目に現れた時には山崎は倒れており
駆けつけた未夜は土方に護られ肩を斬られた土方の姿に
怒り狂い想いのままに手から何かを出し、追い払った

その後、屯所の局長部屋で幹部に説明をしている




『狼族は三つの種類に分けられています。』

朝に産まれた朝狼
夜に産まれた夜狼
何処にも所属しない薄狼

『朝狼はおしとやかで明るい髪色が特徴で回復系を得意としています
逆に言えば体力があり中々倒れないタフでしぶといですねー』

そうキュッキュと音を立てて書いていく未夜に
一つ質問だと山崎が手を上げる

山崎「何故そんな名前で通ってるんですか?」

『産まれた時間と言われてるけど、半分正解で半分不正解なんだと思う』

実際私だって数時間前の話で進めているので
私が知っている事を話す位しか出来ない
そう言った未夜に少しでも情報を渡してくれるのは
好都合じゃないのかと土方が口を挟んだ


『…夜狼は今で言う夜兎に似た様なもので、物理的な攻撃も得意ですが
攻撃術からするともしかしたら勝てない可能性が高いです』

山崎「じゃあ万事屋の神楽ちゃんよりって事?」

神楽?そう言った未夜に万事屋には夜兎族の神楽という女の子が
居候しているとの話に、呑気な返事で返した

それに強くないからかと見くびって居る様な答えに聞こえた沖田が
案外強いと未夜に言う

それには近藤や土方らも驚いた顔をした
普段は目を合わせると喧嘩ばかりの二人だとか
それに未夜は正直気分が乗らなかった

まぁ知らない人の会話である
知っているのなら未だしも、あった事無いのなら余計につまらない


山崎「そんな夜兎より強いって…夜狼、侮れないね」

『知力と術を巧みに使うので、正直名前聞いて逃げた方が良いですね』

土方「おい尻尾ひっこめて逃げろってのか?」

『皆さん夜兎をご存知ならその上がいると思って損ないですよ…』


医者からも教わった事ではあるが、夜狼は本当に酷い
冷たく冷酷な正に狼。人間の肉を食らった事もある等
変な噂ばかりがまわってるやつらだ。
そんな事を言った未夜に軽く青ざめた山崎に対し
へでもないような土方や沖田に未夜はもう無視をした方が早いと思った

近藤「それで?薄狼ってのはなんだ?」

『薄狼、私も実際知らないです』

そのシリアスからズコーっと下ってギャグになったのかと言わんばかりの空気に
何でこんな会話した!と山崎と土方が同時に突っ込んだ


『いやー幼体とか幼生とか( ** * )イミワカンネ』

土方「( ** * )イミワカンネじゃねぇーよ!!もっと他にあんだろ!?何の会議だ!何の情報源だよ!!」

だってー?そうしないと?話進まないから?
現時点で既に話進まなくなってる原因なんだけどな!?

そう笑いながら話す未夜に対して怒りながら突っ込む土方に
まぁまぁと山崎が冷静になる様に促す


『逆に山崎君何で私らの事知ってんの?』

山崎「え?色々口コミ仕入れただけだよ?
ってかさ、あの人連れてくればいい話じゃね?」


あの人?と言った未夜と土方らに対して
山崎はため息を吐いた


++++


柏木「それで此処に来たと言う訳か‥」

『てへっ!バレたから教えてけろー』

土方「何でてめぇはそんな呑気になってんだよ!!
つか何でこんな処に何時から医者やってんだよ‥」

知らなかったという土方
それもその筈、此処は屯所から徒歩10分で来れる近場である
それに医者である柏木は未夜と知り合いだと言う事を話し
彼女が術を使っている事に気付いた柏木が心配で近くに引っ越し
医者として生計を立てるらしい

柏木「まぁ良い。それで?此間の続きを知りたいと」

『相手は朝狼で、髪色は白かったけど‥そういや攻撃はしてこなかったな』

青い刀を作って攻撃して来たのは土方に向けてだった
その事を整理していう未夜に土方はもう一つの言われたことを話す


土方「そいつが"幼体にもなっていないなら、殺すしかない"って言ってたんだよ
一体お前ぇら何者だ?」

そう言う土方に柏木はピクリと眉を動かした

柏木「幼体?そんな事を言っておったのか」

土方「あ、嗚呼…」

柏木「…そうか、お主は薄狼だったか、まぁ攻撃も回復も苦手そうじゃったから
本当に狼族かとは疑っていたが」

疑っていたんだ。本当に人間だと思っていたんだこの爺さん。
そうぼそりと呟いた未夜に、バリバリ聞こえてるからな?と
山崎が突っ込んだ。それ程声が意外と大きかった

柏木「未夜ちゃん、お主は分かっておるか?薄狼がどれ程苦痛な道を歩むか」

『おん?知らないけど、けど』

フラッシュバックされた過去の世界は、何処か懐かしい感じがした
それも、何処か胸が痛くて、それでも愛おしいと感じた
その言葉に自然と微笑んだ未夜の顔を観て柏木は分かったと折れた


柏木「幼生はまず記憶を取り戻す事じゃ、夢で何度も観るじゃろう。
幼生期とも呼ばれるこの時期は前世の癖や性格になる。
まぁ戻って行くと言った方が良いじゃろうな」

戻る。それはあり得ない話。前世と言っても色んな世界があり
未夜はどんな世界のどんな人間だったのか。
それを今から徐々に思い出していくとのこと

柏木「幼体は術を極められる様になっていく
じゃがこの時に禁忌を使用すると、ろくな道を歩まない。」

沖田「禁忌?」

柏木「その昔、幼い少女が小さな男の子を救った伝説がある。」


女の子は両親に愛されておらず、一人で森の中遊んでいた。
寝るに帰る事は許されていたが、何時許されず出されるか不安だった
そんな時に人間の男の子に出会った。

柏木「狼族は基本人間と関わってはならないという掟がある
それを破れば、人間の子を殺しその関わった者も殺さねばならない
‥たった9つと聞いておる。」

山崎「え?9つ?」

土方「まだ10もなってねぇじゃねぇか」

二桁にすらなる前に、少女から男の子を引きはがし
目の前で殺したのだ

赤い血に、少女は眼から涙を流し、感情が壊れ暴走した。
眼は赤くなり眼(まなこ)には赤色の花が見えたそうだ
か弱い少女が、なんとその直後少女の地面から腐敗が広がったそうだ

それから一瞬で地面は枯れ木々は腐り、狼族の処罰しようとした者らは
塵の様にゆっくりと消えていった
その痛みは心も身体も全ての部位が痛みを増し、地獄よりもひどい。


柏木「少女はその後、男の子を生き返らせた。
そして少女は罪を認める代わりにこう望んだそうじゃ」


"男の子を助ける代わりに、私の幸せを奪って下さい"

どうせ、叶う訳が無い。それならいっその事無ければいいと。
たった9つの少女が、その願いを神が受け取ったのかは、知らない。
然しその伝説が今も語り継がれている事は確かだ


柏木「それから、少女が消えてから厄災ばかりが続いた
それも人間関係ばかりで、人々はあんまりだと少女を弔った。
それから人を生き返らせる"蘇生術"を禁忌と呼び止める様に促した」

他にもあるのじゃが、今日は此れ位にしよう。
そう言った柏木に未夜は此れから何をすれば良いのかと相談を持ち掛けた


柏木「どんな事もどんな想いも、それはお主の生前が受け止めた想い。
蔑ろにするんじゃない。それはお前さんもきっと理解が出来るモノじゃ。」

だから受け止めてあげろ。それがやる事。そう言った柏木の声は何処か響いて
未夜はトボトボと夕焼けになった空をみつつ屯所に戻って行く


土方や近藤らがお辞儀をしたのに柏木も返した後
眼を細めて未夜が此れからどんな苦痛に巻き込まれるのかを想像した


柏木「‥どうか、幸せにあれと、願っておったのじゃが」

そう、上手くはいかぬか。