ごちゃ倉庫
◎いちゃいちゃしていい?
2015-12-15 10:07
いちゃいちゃしていい?
いちゃいちゃしていい?
ずっと秘めた思いがある。
誰にも言えない、秘密の思いが。
俺の名前は五十嵐優太。高校二年生。
俺には好きなやつがいる。
好きな人、じゃなくて好きな《やつ》
不毛すぎる片思い。
やつの名前は宮田新之助。通称しん。
「しん…」
新は俺の同級生。
並びに俺の親友である。
ハズなのだが…。
「んぁ?なんだよ」
「なんだよって…急にいなくなるから」
「別にいいだろ、どうだって。
どこにいようと…俺の勝手」
新は最近…どうも俺を引き離す。前は四六時中一緒にいたのに、ここ最近はわざと俺を裂けているようにも見える。
俺の事嫌いになったんだろうか。それともこの新への気持ちがばれてしまったんだろうか。
前よりも新は俺のそばにいなくなった。
前はいつもそばにいたのに。
新が隣にいたスペースが寒い。
からっぽで…寂しい。
新が…俺をさけ始めてからズキズキと胸も痛む。
嫌われてさけられる事態、なんて好きになった時から考えていたのに。
今、新にさけられて凄く胸がいたい。
さけはじめてから新は、俺の隣よりも女の子の傍にいることが多くなった。
まるで俺に対するあてつけみたいに。
新にほれている俺へ、諦めろと言っているように。
今も。
新は楽しそうにクラスメートの女の子と笑いながら談笑している。
新は高校生だし男だからやっぱり女の子の傍がいいんだろう。
俺、なんかよりも。
考えると心臓がちくりといたむ。麻酔のように鈍い痛みを伴いながら。
でも、俺は新が好きだから…。
だから俺は新の後を追うんだ。
女々しいかもしれないけど…
嫌いと直接言われるまでは、新の隣にずっといたい。
ずっと、新の後ろを追いかけていたい。
俺には必死に追うことでしか新を捕まえられないから…。
《好き》
《愛してる》
《側にいて》
言葉で縛ったら自由な新はきっと俺の隣からいなくなるだろう…。
ふわふわと、風船のように。
だから言えない。
すきも愛しているも。
側にいての言葉も。
ただ必死に傍にかけよることしか…
俺には出来ない。
「いくな、新」
「五十嵐…?」
ぎゅ、と新の服の裾を持つ俺。目を丸く驚愕する新。
…どうか新、俺が追えないところまでいかないで。
それが俺の願い。
言葉はいらない。
受け入れられなくても構わない。
欲しいのは、お前の傍。
軽々しい愛じゃなくて温もり。
「おそいんだよっ。ば〜か」
ワシワシと俺の頭を撫でる新。
大きな手。
にやりと笑う男らしい笑顔。
さけていたハズなのに、期限よさそうなえみ。
その笑みは後どれくらい見れるんだろうな…。
なぁ、新…
俺追いかけるから…。
おそいかもしんねーけど
精一杯お前の後を追うから。
だから行かないで…。
ずっと見えないところまでいかないで。
「困るんだ…」
独りになるとどうしようもなく、不安になるんだ…。
しん、お前が傍にいないと
「しん、お前がいないとっ…
俺は…」
俺は凄く泣き虫だ。

