Short short


※1話未満、ボツ供養。気が向いたら続くかも

23, 06, 02

ロー

君色

社会人になって、お互い酸いも甘いも経験した後に出会う

冒頭一部「君色」歌詞使用



恋は病とは言い得て妙だ。予防摂取もなければ治療法もない。冷めるまで心は熱く燃えたぎってどうしようもないのだ。

━━こうするだけでも一味違うんです

そう言った彼女のやり方をずっと続けている。ただの眠気覚ましだったそれが、毎朝の楽しみになってしまった。自分はこんなにも人に影響される人間だっただろうか。今一度考えてみても答えは出ない。
自分ではない何か別のものに変わってしまったような気がして、ゾッとした。誰にも言えるわけがなく、ただ一人悶々と思考に耽ける。

「あらお兄様。ミルクを入れるなんて珍しい」
「そういう気分なだけだ」

言い訳‪じみた回答に納得しているのかしていないのか、ふぅんという相槌から興味は既に失われているように思われた。

「てっきり誰かに教わったのかと思ったのに」
「ミルクを入れるのに教わるも何も無いだろうが」

そう言えば、ラミは口角をあげて笑った。まるで罠に引っかかったと言いそうである。

「ミルクだけじゃないわ。いつもならインスタントで済ましてしまうのに、わざわざ戸棚の奥に閉まってあったコーヒーミルを出して豆を挽いているもの」

おかげでお母様たちも拘り始めちゃったの!とあたかもおれのせいだと言ってのけた。

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