作業曲:Jake Miller /Parties
Silent Day
私はこのまま死ぬんだと思う。
誰にも触られたくない。
少しも触れてほしくない。
吹く風を、アスファルトの振動を、
しゃくりあげそうになる喉と。
正しく均衡を保つ表面張力を揺らさぬよう琴線を守らなければ、簡単に溢れてしまいそうだった。
拘束済みの泡を吹いた敵たちに紛れて、
夜の街をぼんやりと捉える。
誰もいない交差点で仰向けになれば、
焦がれた及第点に届かなかった私がひとつ、
街に転がっている感覚。
遠くからサイレンが聞こえる。
光るなら青信号が好き。
黄色はあの高層階の窓が綺麗だからいらないや。
あの辺に赤があればもっと綺麗。
……おっと、赤になった。
例えば、あそこから車がやってきて、
何も気付かずに、ひと思いに、このまま。
そう思うのに。
懲りずに浮かんだのは、
嫌に輝く捨てきれないゴミだった。
「諦めんじゃねェよ」
夜景を奪った長い影が頭を跨ぎ、
それ以外を遮断する。
彼は、
伸びた脚の間から逆さまに顔を覗き込んだ。
「無茶しやがって。待っててくれたっていいだろ」
世界で唯一愛した不燃の塊は、
今日も輝きを増すばかりで。
また捨てきれなかったなと暖かな背に身体を預けた。
【Silent Day】
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