「そこでちょうど日本に戻ったばかりの私に白羽の矢がたったということみたい」
日本に戻ったばかりとやや強調して嫌味でも言いたげな少女に
コエンマはわざとらしく大きな咳をしつつ、とにかく二人で解決してくれと念を押した。
「あたしも霊界探偵助手として二人のサポートをバッチリしていくから
とにかく、仲良くがんばってちょうだいな!!」
ぼたんの華奢な腕を回され、私と幽助は少し困惑しながらも人間界の危機となれば仕方ないと頷いた。
………
……
どこからどうみてもガラの悪そうな不良少年と少年ぽい大きめのオーバーオールを着た
見た目小学生にしか見えない少女という奇妙な組み合わせで街を歩いていると視線がやや痛い。
最初は幽助も俺が誘拐してるように見えないかと悪態をついてきたが
しだいに慣れてきたのか、お互いはそれぞれの霊界探偵となった経緯を語り合っていた。
「凄いなぁ。轢かれそうになってた子どもを助けようと自分の命をかえりみず車道に飛び出るなんて」
「へへっ。あん時はよ……助けたい一心だったんだ」
「そうか……はぁ〜よかった」
「ん?何がだよ」
「あ、いや……新しい霊界探偵が幽助みたいな優しい人でよかったなって」
当時組んでいた二人を思い出して少しセンチメンタルな気分になったが
もう霊界探偵は廃止にすると決めたはずのコエンマの言葉をくつがえすほどの何かをこの少年には感じる気がする。
今度こそ、成功できるといいなとこれから始まる大きな危機にまだ気付かずに笑った。
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彷徨いアリス