「あ〜、めんどくさいなぁ」

「何がですか?」

急に声を共に振ってきた影にビックリして飛び上がる。
相変わらず気配を殺して後ろに立たないで欲しいよ。
特にこういうボーッと考えごとをしている帰り道では!!

「蔵馬!!いつもながらビックリするんだけど」

愚痴るように、軽く睨みながらこぼせば人がよさそうな苦笑をうかべ
ごめんと小さく謝る美少年にしょうがないなと私も怒った顔を緩め肩をすくめた。

顔がいいのはホント、徳だよね。
口にはださず、心の中でゴチる。

「ねぇ、この前も帰り道で会ったけどさ……盟王学園から家まで
このルートなの?」

その割には、蔵馬に会うまで彼と一度もすれ違ったことないけど。
探るような私の言葉に、彼は本当なのかとぼけてるのか分からない声で
ここも家に帰るルートの一つだとこぼした。

「以前使ってたルートはどうして使わないの?
――わかった!!さては、私と被るように?」

イタズラでからかってみたら、バレましたと綺麗な笑顔で返されたので
真っ赤な顔で返答につまった。

「アハハッ。顔真っ赤だ」

「あー、あーえっと、熱いからだよきっと」
からかい返されたなと気づいてフイッと視線をそらせば
すぐに彼はごめんごめんと苦笑いで弁明した。

「いつも使ってたルートが今は工事中なんだ。
それに、こっちの道だって時々通ってたのは本当さ。
実はこっちの方が閑散としてるけど、家まで近いんだ」

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彷徨いアリス