「すごいな。俺は実は魔界の植物を扱うのが専門でさ。
人間界の植物の武器化はあまり得意じゃないんだ。
けど、なかなか魔界から植物を取り寄せられないからね。
だからせめて武器化に適したものを選んでいるんだよ」
それで花屋を見たりしていたのか。
「魔界の植物!?そっちの方がすごい。
そっか、魔界って勝手に草木も生えていないような
北斗の拳みたいな世紀末の世界ってイメージだったよ」
「植物は意外と強いからね。まぁ、こっちと違って
愛でる目的での植物は圧倒的に少なくて……
どちらかと言えば、野生で勝手に自生してる感じだよ」
なるほど。そう言われてみると砂漠でもサボテンとかあるし
極寒の地とかは分からないけど、世界中どこでも
それこそコンクリートを突き破ってでも雑草ははえてくるもんな。
「じゃあ、蔵馬はあっちで自生していた薔薇とかを武器にしてたの?」
「薔薇はなかなか自生してないよ。――俺はこっちと同じように
ある程度、武器にしてた植物は種から育ててたね。
種類を掛け合わせてみたり……色々とアレンジもきくし
自分でこだわって育てた植物は自生しているものよりも強くなるから」
こっちの蔵馬なら何となく男子だけど園芸とかやっていても違和感ない。
でも、あっちで生きていた時の蔵馬だって男だったはずで
イメージは割といかつめの男性がいそいそと花の手入れをしているところを想像するとかわいいな。
しかも、頭がよくてマメそうな蔵馬が育てた植物か。
「見てみたい気もするけど、とてつもなく恐ろしそう」
触っただけで皮膚とけたりとか、あのなんだっけ食虫植物みたいにバクッといかれそう。
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彷徨いアリス