「それでこの子の護衛を引き受けたってわけか」

途中で合流した幽助の言葉に項垂れながらも小さくうなずく。

なんでも、目の前の小学1年生くらいの女の子を今日一日だけ護衛して欲しいと頼まれたのだ。
ピンク色のふわふわした綿菓子のような髪の毛をツインテールにし、これまた珍しい綺麗な青い瞳の美少女。
物凄いフリルのついた洋服はアニメのお姫様を彷彿とさせる。
しょせん子守かと思ったのも束の間、まさかの霊界きってのセレブご息女らしい。

コエンマから粗相のないように丁寧に扱えと釘をさされ、それだけじゃなく
この子の性格が物凄くワガママ、気まま、自分勝手のお嬢様気質だったので
お昼が過ぎる頃にはすっかり疲れ果てていた。

「アタシね〜、どうっしても人間界見てみたかったの〜」

可愛い顔をしても無駄だ。もうその手には通じない。
道が混んでいればアタシのために道を開けさせろだの、好きなスイーツが売り切れてたら
アタシのためだけに材料買ってきて作れだの店にクレームつけるし
なんなら私のこともイケメンがよかっただの可愛くないチェンジだのさんざん文句をつけていた。

今は先ほどパシられて10秒で買ってこいと言われたアイスを渡したので
なんとかおとなしくベンチに座って食べている。

そこだけ見れば可愛いお嬢ちゃんなだけに、幽助はまだ私の話を信じられなさそうだった。

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彷徨いアリス