コエンマという言葉に会場中がどよめきはじめる。

「なぜワシのことを…」

探るように、呟いたコエンマの言葉をさえぎるように
次々と会場内から声があがる。

「コエンマ様に聞きたいことが!!」
「私はお願いが!!」
「私も!!」
「俺も!!」

詰めかけた人々によってコエンマの姿はすぐ見えなくなった。
幽助の隣にいたぼたんも慌てて悲鳴をあげながら人込みの中を追いかける。

私も慌てて追いかけようとすると、誰かに手をひかれた。

「貴女はこっちに…」

「え?」

次々と押し寄せる人の群れに、手を引く人物が見えない。
けれど声やゴツゴツした手からは男性だと分かった。

「…っはぁ〜。やっと抜けれた」

ようやく人込みを抜けたかと思えば、人気のない廊下まで来ていた。

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彷徨いアリス