「そんな!?」
「ああ。ワシも流石にそれは容認できん。
しかし前回のレティシアの人間界視察の件は
なぜか閻魔大王からの要請だったのじゃ」
苦々しそうにはきすてるコエンマの言葉に、ぼたんは面食らった。
「コエンマ様のお父様からの!?」
コエンマが静かにうなずく。しかし表情はどこまでも納得しきれておらず
不満がにじんでいた。
「父はおかしい。なぜ……貴族制度なんぞ作った」
コエンマは机に拳をたたきつけて、頭を抱える。
「霊界中を探してもこうも見つからんとは……。
賢いあの子のことじゃ。どうにか無事でいると信じておるが……」
嫌な気がする。ろくに寝ていないせいかクマの濃くなった瞳を細め
コエンマはまた頭を抱える。
その予想が的中し、霊界を震撼させる大発表が起きたのはそのすぐだった。
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彷徨いアリス