「そんな!?」

「ああ。ワシも流石にそれは容認できん。
しかし前回のレティシアの人間界視察の件は
なぜか閻魔大王からの要請だったのじゃ」

苦々しそうにはきすてるコエンマの言葉に、ぼたんは面食らった。

「コエンマ様のお父様からの!?」

コエンマが静かにうなずく。しかし表情はどこまでも納得しきれておらず
不満がにじんでいた。

「父はおかしい。なぜ……貴族制度なんぞ作った」

コエンマは机に拳をたたきつけて、頭を抱える。

「霊界中を探してもこうも見つからんとは……。
賢いあの子のことじゃ。どうにか無事でいると信じておるが……」

嫌な気がする。ろくに寝ていないせいかクマの濃くなった瞳を細め
コエンマはまた頭を抱える。

その予想が的中し、霊界を震撼させる大発表が起きたのはそのすぐだった。

132(189)
back
彷徨いアリス