「それなら……蔵馬、いつもみたいに薔薇のツルを伸ばせる?」

一度おろしてもらい、よろけながらそのツルに
霊力を流して強化すると告げると、少年は驚いた。

「そのためには私の身体にふれていないといけないから」

ツルの一部を腕に巻き付け、そこから霊力を流す。
いつもみたいに繊細ではなく大雑把にしか流せなかったが
ツルの強化だけなら今回はそれで充分だろう。

「普段のツルも頑丈だけど念のためにね……。
これなら、私達二人の体重でも大丈夫だと思う!!」

ほんと、重くてごめんと項垂れれば軽いよと少年は笑った。
少年は胴と腕にツルを巻き付け、重そうなベッドの足にくくりつけると
先ほどと同じように少女を横抱きにし、窓を開けた。

「誰かに見られる前に早く下りないといけない。
急ぐから舌をかまないように気を付けて」

スルスルとまるでラプンツェルの髪を渡るように
私達はツルにつかまりながら、重力に従って落ちていく。

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彷徨いアリス