「あ、蔵馬!!アレもしかして……!?」
走り抜ける森の奥に人影が見えてきた。
その横に大きな……アレは霊柩車!?
「よくやったぞ蔵馬!!」
少しだけ息をきらした蔵馬が少女をおろして小さく笑む。
「ここまで手配して頂いたおかげです」
「コエンマ様!!」
1,2歩震えたがどうにか駆け出した足で抱きつけば
困ったような声で青年姿のコエンマが狼狽えた。
「ありがとうございます……もうっ帰れないかと」
小さく震える少女の頭を青年が優しくなでる。
見た目は若いが、やはり何百年も生きているだけあり
その笑みはまるで菩薩のように穏やかだった。
「怖かっただろう。さぁ、早く乗るんじゃ」
「はいっ」
涙を見られたくなくて、強引に涙をぬぐい乗り込む。
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彷徨いアリス