それに……餓鬼と言えば六道輪廻の餓鬼道に墜ちた者で、つねにお腹がすいた状態の亡者をさす。
この文字通りの意味があたれば、その玉を盗んだやつは空腹が続き……少なくとも
数人程度の魂が犠牲では満たされないかも知れない。――これは早急に見つけなければ。
幽助に話すかどうか迷ったが、中途半端なオカルト知識で混乱させてもアレなのと
ことの重大さがまだ分かっていなさそうな脳天気な横顔を見ていると
最初の任務で怖がらせてもなと黙っておくことにした。
彼の補佐と言ったが、この任務は人間界の危機でもあるので何かあれば私が進んで解決に導かないといけない。
そんな決意を固めているとふと少年が飽きたようにベンチに座りこんでしまった。
「あーあ、こんな人が多いんじゃ見つかるわけねぇよ。くそー、どうすりゃいいんだ」
「ちょっちょっと!?人間界の危機ってわかってるかい?HEY(ヘイ)、寝てどうするんだよ〜」
確かに過去の5歳頃の私はあきたとか歩くの面倒でごねたこともあったけどさ!?
流石に放棄したことはなかったよ?とくにこんな人類の危機ならね!!
心の中で強調するも、言葉には出せず彼が不良ぽくて怖いしヘタレなので困ったようにオロオロすることしか出来ない。
「ああっもぉ〜。どうするんだよ〜」
「どうするって、見つからねーもんは見つか…ん?なんだ」
ビリッとした空気の流れにお互い緊張が走る。懐かしいこの感覚。
少年にも気付いた?と目配せすると、すぐに起き上がり真面目な顔で頷いた。
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彷徨いアリス