………
……

「ん……」

ゆっくりと少女が瞼をあけると木目調の天井が目に入った。
まだボーっとしながら目線だけで左右を見渡す。

ロココ調の壁紙、どこか分からない景色を描いた寂しさを感じる風景画。
そして施錠された窓。

そこまで視線を移動させていくうちに思考がだんだんクリアになってきた。
ハッとして体をベッドから起こそうとすれば力が入らない。
霊力を流しやっと起き上がることが出来た。

「ああ、起きたんですね」

視界の端から聞こえた声にハッと顔をあげれば
いつぞやの青髪の青年が椅子に腰掛けていた。

どうやら起きるまで待っていたのだろう。
青年が持っていた本のページが半分折り返しで栞を挟まれたのと
窓の外の景色からするとかなり長い間意識を失っていたのだと気づく。

「あっ…」

脱走が失敗したことに気づいて顔から血の気が引いていく。

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彷徨いアリス