自虐的な意味で呟いた独り言が聞こえたのか、幽助が少し焦ったようにつっかかる。
「あぁ?急に英語?わかんねぇよ」
「いや、すぐに分かるよ。だってほら……」
震える指先で指さした先ではあの男が不気味に立っていた。
しかも私の言葉を合図に男が急に咆哮をあげたかと思うときていた服が筋肉の膨張によって裂けて
赤い皮膚がむき出しとなって現れ始めた。
髪から見えていたツノも本数を増やしてより鬼らしさが増している。
というか、身体もさっきまでは人間並みのがたいの良さが今では人間離れしたサイズ感になってるんだけど。
妖力がもれて、こちらにもビリビリ伝わってくる。恐怖で足がすくむ。
しかし幽助もフォローしないと、と視線だけで確認すると
自分がモロにいれたパンチをくらい平然と立つ男に恐怖を覚えているようだった。
心臓がバクバクうるさいのに頭は冷水をかけられたかのように冷えていく。
やばい。これ絶対強キャラやん。ちょっとキャラ選択ミスったんで死んでやりなおしてきてもいいっすか。
しかしここは現実。泣いてもわめいても、命のアイコン1つだけ。
ライフは何個もないし、もういっかい遊べないドンな世界ってお姉さん知ってる。
「さっきの意味、わかったでしょ?」
私達、鬼に出くわしちゃった☆と茶化すようにウィンクしてみても
足が若干震えて来てます誰か助けに来てほしい15の昼。
しかもさっそく男の近くにいた幽助が吹き飛ばされた。
「幽助!?」慌てて近づく。
「くっそ……こんなバケもんと戦えなんてコエンマの野郎〜」
あ、悪態つけるなら大丈夫か。とりあえず餓鬼玉をもっているのは私。
これは渡すわけにはともっていたカバンに隠すように入れる。
男はそれに気づいていないのか、もしくは幽助が持って居ると思い込んでいるような感じだった。
チャンス。恐らく私達の実力じゃこんな奴倒せそうにない。
餓鬼玉だけでもどうにかとりもどし後は気絶でもさせて逃げよう。その後、霊界に誰か派遣してもらえば……。
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彷徨いアリス