そんなことを考えていると、男がさらに攻撃(こうげき)をしかけてきたので慌(あわ)てて現実に引き戻される。

「逃げ足の速いなぁ」

「幽助っ――よけて!!」

鬼男がまさかの大木(たいぼく)をひっつかんだ時点で悪い予感がしたため幽助に声をかけつつ自身も
すぐに足に霊力を流して、横にスイングされた大木を上空に飛んでよける。

もう一度スイングされたらよけられないので、滞空(たいくう)時間を短く飛んだ私はすぐに後ろに着地し
幽助を見るが少年はまさか木をバットのように相手がふるうなど思いつかなかったのか
私のフォローもむなしく避(よ)けるのが間に合わずにモロにくらって吹き飛ばされていた。

「幽助!!」

男が私だけよけたのにほぉと感心したかのように笑うも、倒れ込んだ少年から仕留(しと)めやすいと思ったのか
はたまた先ほどのパンチの恨(うら)みなのか、私を後に殺(や)ると言わんばかりの挑発的な視線を送って
私ではなく、倒れ込んだままの幽助に近づいていく。

「幽助たって!!」

幽助は少し起き上がるも指先を見つめたまま考え込んで動かない。
……もしかして霊丸(れいがん)を撃(う)つ気なのかとハッとするもすぐに幽助にまずにげろと叫んだ。
確かに今はチョーDANGER(危険)だけど1発しか撃てないのに今使うの?
まずは体勢を立て直して、ここぞと言うタイミング……もしくは本当に撃たないと危ない時に使って欲しかったと焦(あせ)る。

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彷徨いアリス