痛々いたいたしい少年の姿に背中の痛みも忘れて顔をしかめる。
ダメージが大きかったんだ。早く餓鬼玉をもって帰らないと……。
って……アレ!?――餓鬼玉は!?

先ほどまで片手で持っていた餓鬼玉を思い出しキョロキョロ探すも
苛立ちを隠せない男の怒声が上から降ってきた。

「お前の探しもんはこれかぁ?」

「あっ…しまった!!」

幽助を助ける時に思わず手から離したんだ。くそっ……うかつだった。
男との距離はもう1メートルほどしか離れていない。

しかも抱きとめた幽助は気を失っている。
私の久しぶりとはいえ、かなり圧縮された霊丸や霊力を含んだ植物の攻撃も
男はたいしてダメージを受けていない様子から実力差は歴然だ。

このままじゃ殺られる!!
幽助をギュッと抱きしめてかばうようににらみつける。
近くで見下ろされるとかなり巨大なことが分かる鬼男。
こんな男に少年は向かい合って行ったんだ……なのに私は何もできなかった。

「ごめんね幽助…霊界探偵補佐失格だよ」

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彷徨いアリス