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チュンチュン。
鳥のさえずりで、私にしては久しぶりに目覚ましよりも早く起きた。
リビングで水を求めて部屋から出て来た私に家族はギョッとする。
もうすでに起きていた弟がきょとんとした可愛い顔からすぐに生意気そうな子供の顔で
今日は雪でも降るんじゃないかとニヤッと笑って見せた。
「たまにはこういう時もあるの〜」
こちらもお返しと言わんばかりにそばを通る時に弟の髪をグシャグシャにしたので
弟は真っ赤な顔で抗議の声をあげていたが笑って茶化した。
早起きは三文の得よーと両親も久しぶりに家族全員食卓を囲んだことにニコニコしながら
私の分の朝食を差し出したので礼を言いながら受け取った。
焼きたてふわふわのトーストをリスのように頬張りながら、昨日の出来事を振り返る。
あの後ぼたんがやってきて、私達は餓鬼玉を取られたものの助かったことに安堵した。
私は一旦幽助をぼたんにあずけて家に帰り、がんばって痛む背中に霊力をあてて治療した。
しかし霊力がそんなに多くないので骨をなんとかくっつけた程度で疲労がマックスになり
そのままベッドに倒れ込むようにして朝を迎えた。
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彷徨いアリス