絶対に……飛影とか言ってたもう1人じゃん!!
ああああ、行くのイヤだぁ。でも、幽助は妖気計を持っていた。
きっと気付いて向かっているに違いない。
「仕方ないっ私も行くか」
「俺も」
「えっ」
突然聞こえた声に振り返ると、赤毛で長髪の男子生徒が立っていた。
「蔵馬!?どうしてここに?」
「それは俺も同じですよ。――ここ俺も時々使っていた帰宅路なんだ」
そっか、そうだった。
昨日まで敵として、そして妖怪サイドとして考えてたけど
彼は今は人間の秀一として現世を生きているんだった。
後から分かったけど、ちゃんと盟王学園の男子制服も着てるし。
「ほら、早くいきますよ?」
「うわっ…ちょっ」
うっかり盟王学園ってどこあたりだったっけとか
確か進学校じゃなかったっけとか思い出してボーッとしていたのも悪いけど
いきなり見た目とは違う男の手に小さな手を握られてビックリする。
彼は恥ずかしがる私を急かすように、時間がないと走り出した。
ああっくそっ。心臓バクバクするし頭も熱っぽいけど
今は飛影を何とかしなくちゃ!!気持ちを切り替えて、蔵馬の後に続く。
妖力の示す方角に向かえば、人気の無い船着き場だった。
もう夕暮れ時ということもあってか、あたりはシーンと静まりかえっていて
普通の人間ならこんな所で何かやっているなんて思わないだろう。
けれど、私と蔵馬もすぐに一つのコンテナが目にとまった。
中からすさまじい妖力とわずかな霊力が流れてくる。
お互い視線を合わせて頷いて、私達はコンテナの中に入った。
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彷徨いアリス