「蔵馬!?」

確かに剣は私にもさっていた。しかし後ろの蔵馬まで貫通かんつうしていた。
私の背丈だと肩を貫通していたが、蔵馬の背丈だとお腹の部分に刺さっている。
痛みで意識が飛びそうなのをこらえながら、正面で叫ぶ飛影に
左肩からたれる血を右手ですくい、手の平に霊力をのせて息をふきかけた。

血液が霊力をおび細かい霧状の血柱となり飛影の顔に直撃ちょくげきする。

「くそっ、眼が…眼が見えん!!」

「うっ…」

後ろの蔵馬が慌てて私の肩から剣をぬいた。
ドロッと血が垂れる。思わず肩をおさえてしゃがむ私に蔵馬と結束けっそくがとけた幽助が声をかけた。

「大丈夫か!?」

「うっうん。――蔵馬は?」

「俺は紅葉のおかげで少しの深さですみました!!」

良かった。し、脂肪が厚くて。

「飛影の身体の邪眼はいわば増幅装置のようなもの」
蔵馬の声に弾かれるように、額をおさえる飛影を見る。

「つまり、本当に力を出しているのはあの額の眼……?」

「っ!!紅葉はもう喋るな!!おい蔵馬…コイツ頼むぜ」

「っ幽助は?」

「…螢子をさらっただけじゃなく、女の身体に傷をつけたアイツは許さねぇ」

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彷徨いアリス