説明を聞いて項垂れる。チョー大事な話じゃないか。
もっと早くに教えて欲しかったと呟いたが
ぼたんが幻海の補佐をやる私には
どうしても言えなかったと謝った。
「なんで私には言えなかったの?」
「だって乱童は師範の技を盗んできっと殺すつもり……あっ!?」
途中でしまったという顔をしたぼたんに私はポカリと口をあける。
あー、だから私がその話を知っていれば事前に玄海に話して
なんとしてでもこの試験を中止させると思ったのか。
いや……でもあのおばあちゃんは私が止めようが
空からヤリが降ろうがきっと試験は止めそうにないけどね。
なら私が秘密裏に試験中相手を選別し、どうにかするしかない。
「もし最初から知っていれば、対戦者の中から
乱童とかいう奴を探し出して先に…「殺すのかい?」…」
ぼたんの言葉に言葉が詰まったが、少し視線を外して分からないとだけ答えた。
乱童の話を聞いたところであのおばあちゃんなら負けそうにはないと思った。
――しかし、それは私の中の想像に過ぎない。なら最初から危険な芽は摘み取った方がいい。
それにもし、おばあちゃんを殺さないにしても
奥義を奪って殺そうと考えているやつは生かしておいたら危険だ。
「私に人殺しの勇気があるかと問われればノーだよ」
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彷徨いアリス