試合が始まった。
開始早々に桑原のストレートパンチが少林の頬にクリーンヒットする。
体重差もあるためか、カンタンに少林の体が宙を舞った。
私も幽助たちも少し拍子抜けする。
ここまで残ったにしては弱くないかと思ったが
確かに攻撃力だけじゃなく、霊感も大事な試験ばかりだったしと
脳内でどうにかフォローしてあげた。
うん。桑原さんがケンカなれしてるから力量差があるように
見えるだけかもしれないしね。
「それならこっちも…」
少林がなにか構えだした。それは一見すると拳法のようにも
空手の型のようにも見えるだろう。
しかしよく見るとどんどん霊力がたまっているではないか。
手の平で火玉のような霊力が練り上げられた時、他のみんなも気付いて声をあげた。
「火掌発破拳!!」
幻海がめずらしく声をあげていたので何事かと見やると
どうやらこの技を知っていそうなので眉をひそめた。
視線をすぐに少林と桑原に戻す。
少林の手から放たれた技は早い。けれど十分に目視はできるし
一般的にも部活などで動体視力がいい若者ならばどうにかよけれるレベルの速度だ。
ただ驚くのは肉体から火を練り上げるという技術力。
あれを単独で、しかもあの年齢の少林が編み出したとは考えにくい。
どこかで師事をうけていた……?
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彷徨いアリス