最初の展開は桑原の時と同様、少林が一方的にやられている。
しかし、さっきの戦いでも分かったがコイツは何かをまだ隠しているし
こうやって攻撃をうけながら相手を分析するのをやめない。

それこそまるで欲しいと思ったものを全て奪いとる乱暴な童子が
おもちゃや菓子を見定めているようだ。

斬空烈風陣ざんくうれっぷうじん!!」

急に少林が飛び上がった。両手を目一杯広げて空気を切り裂く輪を作りながら浮いている。

「かまいたちの渦現象とでも言うべきかな?」

得意げな顔で空中でポーズをとっている少林に
お前イキッてるけど結構かっこ悪いよとツッコみたかった。

「空中に真空状態がおきるとな……人体に含まれた空気が
均衡を保とうとして皮膚をカマで切ったように裂くのじゃ」

あれだけ見てパッとそれだけ分析できる幻海に流石だなと感激する。
しかし、アレをまともにくらったら……それこそ幽助の体がズタズタに!?

「幽助、よけれるならよけてもいいから!!」

しかし、幽助はよけるどころか猪突猛進の一択。
嘘だろと青ざめながら、どうにか体がバラバラにならないように願うしかなかった。

猛進した幽助の命がけの突進が少林に激突する。

倒れたのは少林だった。そして……。

「幽助!!よかった!!」

立っているのは幽助だった。駆け寄ってケガを確かめる。
裂傷は何カ所かあったが、軽口もたたけて重症なケガはおっていないのにホッとした。

84(189)
back
彷徨いアリス