それに誰にぶつけるわけでもない舌打ちがもれる。
私が止めに入れば幽助は助かるかも知れない。
乱童の力はまだ未知数だし、このまま人間界で野放しにしておくわけにはいかないけど
ここで逃げて少し時間を稼げば、蔵馬にも頼んでそして霊界からも何人か呼べば
ひょっとするとどうにか出来るかも知れない。
まぁ私が乱入すれば公私ともに厳しい幻海おばあちゃんのことだ。
問答無用で幽助を失格扱いにするだろうなぁ。
でも、もう黙って見過ごすわけにはいかない。
首をふった幻海に反抗するかのように、意を決して幽助に叫んだ。
「幽助!!失格になっても恨まないでね!!」
「なっ」
「どうしたんですかお嬢さ…あれは」
幽助と乱童が少女に視線を移して固まった。
ロングブーツのように、太ももから霊気がスニーカーまで覆っている。
それは極限まで薄く、本当にまとっているかのように輝いていた。
足と同様に光がゆっくり伸びてアームカバーのように腕から手まで伸びていく。
「ほぉ……これほど器用に霊気を使いこなす方は初めて見ました。
さしずめ、霊気で覆った鎧とでも言いましょうか」
勝手に推理を始めたが、それも正解なので答えにつまる。
しかし本当の目的は……防御よりも攻撃にある!!
指をあわせてポキポキならし、相手に脅しをかけるように
少女は思いっきり地面に拳を突き立てた。
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彷徨いアリス