「まだ勝負はついていない」

幻海の言葉にえぐえぐ嗚咽しながら、涙でぼやけた視界で沼のほうを見ると
凄まじい光線が辺りに走った。

それはぼやけた視界からでもはっきりと分かる。霊力の光。

沼の水が舞い、衝撃の後にぷかぷかと魚が水面に死んで浮き始めた。

それに一瞬、皆が驚いたものの……乱童だけはすぐ沼に霊丸をあてる準備をしはじめた。
指先を沼にむけ、赤いまがまがしい霊気を指先に集中している。
浮かんできた幽助を狙い撃ちしてやると構える乱童に叫んだ。

「やめて!!」

「そこかぁ!!」

それと同時に彼が沼をパンッと打ち抜いた。思わずギュッと瞳を閉じたその時
聞きなれた声が背後から聞こえて来る。

「どこ狙ってやがる!!」

沼を伝って別の沼地の水面から幽助が飛び出してきた。
同じように霊丸の構えをしたまま。

「これで本当に最後の力だ!!光ってくれ霊丸!!」

「しゃらくせぇ!!」

お互いの指先から霊丸が同時に飛び出す。
それはすさまじい力でぶつかりあった後、乱童が押し負けて吹き飛ばされた。
彼は苦痛の悲鳴をあげながら、そのまま沼に落とされていく。

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彷徨いアリス