翌日、死者から教祖の力で生き返ったとされる男性を見に
少し開けた広場を訪れた。

私と神田は隣同士、トマには何かあった時のために
少し離れた場所で待機してもらった。

もちろん、イノセンス武器は常に手元に持っている。
緊張から握りしめる手の平が汗でにじんだ。

「それにしても……よく信者でもない私たちが堂々と入れたね」

あたりを見渡しながら小さな声で神田に尋ねれば
あぁと低い声が返ってきた。

「見てみろよ、ここには俺ら以外にも信者じゃない奴がちらほらいるぜ」

神田の言葉にゆっくりあたりを見渡せば確かにどう見ても
信者じゃないような旅芸人風の男や、商売の途中で抜けてきたようなおばさんも見られた。

「で、でもどうして?――普通こういうのって信者同士でしか公開しないんじゃ…」

探るように問いかけると神田は少し考え込み、少しの沈黙の後口を開いた。

「逆だろうな。あえて公開することによって、教祖の力を
周りにアピールする目的があるのかもしれねぇ………」

ハッと皮肉ぽい乾いた笑いの後、神田は静かに目を伏せた。

「なんにせよ、これを嬉々として見に来てる奴らも大概たいがいだけどな」
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彷徨いアリス