今日は生憎(あいにく)ほとんどの宿が遠くから来た観光客でいっぱいで、最後に来たのがとてもみすぼらしい宿屋だった。

アレンと私はフリーズして見つめる。神田は泊まれたら何処でも良いというようにズカズカと中に入っていった。

いやいやいや!!それにしてもさ・・・…こんな綺麗なヨーロッパにこの汚い宿ってないだろ!!周りからだいぶ浮いてる気が……。

まだ米軍がノリで立てた掘(ほ)っ建て小屋の方がマシな気もしないでもない。


宿の壁は至(いた)る所ボロボロに崩れていて、その屋根からは伸びきった薔薇(ばら)と思われる植物が
垂(た)れ下がるように不気味に宿全体に絡(から)み付いていた。

流石に、ホラー苦手なアレンとこんな汚い所に慣れていない私は・・・中に入るのをかなり迷った。

「どうかしたかい?お客様・・・・・・。」

「ひっ!!でたぁああああ!!!!妖怪(ようかい)ハゲじじいぃいいいい!!!!」

思わず、エアーでもこ○ちソルトをお見舞(みま)いする。
それでも消えないハゲじいい。

「よっ・・・?妖怪・・・・・・?」
一瞬、私の叫びにつられてビクッとしたものの、すぐに呆(あき)れた声をこぼすアレン。

南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)を唱(とな)えながら土下座(どげざ)する私にアレンはあきれきった目で見つめてくる。
ちょっと、さっきまで一緒に怖(こわ)がってたくせに!!

宿のおじさんは無表情を崩さずに私の顔を無言で見つめると中に戻っていく。それをアレンは律儀(りちぎ)に謝(あやま)りながら追った。

残された私の横を冷たい風が吹き抜ける。


結局私もついて行く事にしちゃいました☆(テヘ )
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彷徨いアリス