「その人はえー、AKUMAってやつ?それともイノセンスってやつなの?」
「いえ、今の段階では分かりません。…ただ、やはり普通ではないと思います」
「そっか〜。どっちか判明したら本部に連絡して別の人に代わって貰ったりできたのに…」
「んなこと出来るかよ……俺たちはエクソシストだぜ。
そこにイノセンスがあるって分かってんのに帰れねぇだろ」
神田の説教くさい言葉に少しムッとする。
「でっでもさ…こう言っちゃなんだけどまだ二人だって若いじゃん?
エクソシストってのは他にもいるんでしょ?だったらその人達に頼もうって!!
――それにいくら仕事でも命が危ないんだったらこんな仕事辞めちゃって、もっと別の仕事を…」
そこまで言いかけていつもなら悪態をつく神田が急に静かになり
アレンも困ったような、どうしていいか分からない泣きそうな顔でこちらを見つめたので
少女はそれ以上何も言えなくなった。
沈黙が流れる。神田は少し考え込むように視線をそらし、アレンは困ったように笑った。
「そう…できたらいいんですけどね」
どこか泣き出しそうな困った、それでも笑みを絶やさなかったアレンの呟きに
私はこの事は軽々しく触れてはいけないことだったんだと少し胸がズキリと痛んだ。
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彷徨いアリス