「どっどうですか梓さーん!!」
「どうもこうもないわ!!めちゃくちゃ怖いしか感想でてこねぇよ!!」
キレながら振り返ると、やや後ろの方で木の陰に隠れながらアレンが苦笑し
神田が仏頂面で舌打ちするのが目に入り、ため息をつく。
現在、あの湖の前にいる。というか途中まで連行されて湖の近くまできたら放り出されたよね。
何かあったら駆けつけますからと言われたものの、恐怖ですくむ足はあいつらへの不信感でいっぱいだ。
駆けつける前に湖にスポーン吸い込まれたら責任とるのかよと内心ごちるも、とにかく行くしか無い。
だって、あの二人と今行動してんだもん。逆らったら置いてかれそうじゃん?
それに宿代とか負担してもらってるしね……義理堅いのよ意外と。
「うーん。それにしても何もないけどなぁ」
もうすっかり夜になり、月明かりに照らされた湖はほのかに水面が輝いている。
あたりは静けさに包まれ、自分の吐く吐息と後ろでがんばれと急かすようなアレン達の声が時々聞こえる程度だ。
「おーい湖の女の人〜。いるのいないの〜?」
ゆっくりと水面に近づいて叫ぶも、無反応。
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彷徨いアリス