あなたは……あっ!?
海藻のように、長く揺れる赤毛とこの声は間違いなくアンナさんだ。
しかもどんどん沈んでいっている。彼女も私のように涙を浮かべながら。
アンナさん!!
心の中で叫びながら必死に手を伸ばす。
その美しい手に触れた瞬間に分かった。
彼女はあの後、この湖に飛び込んで死んだということを。
『ごめんなさい。巻き込んでごめんなさい』
きらめきが広がる。
上を見上げた。星が落っこちてきたのかと思うほどの光の線がいくつも私を包み込んでいた。
不思議と息苦しさは感じない。
アンナさんが私を湖に引きずり込んだの?
寂しかったのかな。でも、私達を引きずり込んだ言い訳にはならないよ。
心の中で呼びかけるように言葉を送った。
どうやら彼女にも伝わったようで、テレパシーのように声が帰ってくる。
『分かってるわ。だから私は何度も警告していたの。湖には来ないでと』
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彷徨いアリス