「バカうさぎが居たら気が散んだよ」

「ユウちゃんひっどーい。せっかく俺が
手伝ってやろうとしたのにさぁ〜」

「ユウ?」

「あり?――梓ちゃん知らないさぁ〜?」

英語のYOUではなく、確実に人名として飛び出した言葉に
今までの記憶と照らし合わせても馴染みがないので首を横に振る。

そんな少女にラビはニィッといたずらっ子のように笑った後
神田を指さして、下の名前だと告げた。
マジでと思ったが、青筋を立てながら俺のファーストネームを
気軽に口にするんじゃねぇとげきおこぷんぷん丸の神田に
あ、本当なのねと納得した。

「ユウって良い名前だと思うけどね〜」
「うるせぇ!!」

急に大声で怒鳴られたのでビクッとする。

「次、ファーストネームで呼びやがったら
二度と訓練手伝わねぇからな」

「は…はい」
冷や汗をかきながらラビを見ると罰が悪そうな顔でこちらに手を合わせていた。
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彷徨いアリス