「だが、これだけは言っておく。
命の重みはどんな人種だろうが変わりはねぇ。

憎まれようが、石を投げられようがそれでも俺たちは
クソみてぇな神に選ばれちまった以上
誰もやりたくねぇような仕事をまっとうするしかないんだ」

刺すような冷たい黒曜の瞳に射抜かれ
一瞬、私の時間が止まった気がした。

その視線はまるで私を試しているかのよう。
お前にその覚悟はあるのかって。

そんなのあるわけないし、きっとこれからだって
その覚悟とやらは何度でもブレていくんだろう。

そんな結末が分かっているからこその居たたまれなさと
胃がキリキリ痛むような現実から決して逃げられないことへの抵抗に
拗ねた子供のように、目線を合わせきれず
振り切るように、強引に視線を落としてしまった。
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彷徨いアリス