「やーいっツナのスケベ―」
「こっコラ!!そういうんじゃないって!!イーピンもうっとり勘違いしないで!?
べっ別にちょっと話が盛り上がっただけで……」
「ツナさんはそうやって女の子の手を簡単に
握っちゃうんですね…ハルのはないのに」
「ああっ!!ハルも落ち込まないでってば!?ほっほんとに勘違いだから!!
不可抗力だから!!」
「仲良しさんで
羨ましいな♪」
「なっ仲が悪くはないとは思うけどっ京子ちゃんが思うような仲じゃないからね!?」
ここまで否定されると傷つくを通り越してコントだなぁとまだ真っ赤な顔で笑うと
それに気づいたツナも真っ赤な顔でいや…あの、と頭をかきながら視線を泳がせた。
「いやっでも、別に美緒さんに魅力がないとかっそういうわけでもないからっ」
やばい、母性本能があふれ出そう。オタク特有のニヤケ顔を封印しながらBLドラマCDを
家族が隣に居ても聞ける能力を発動し、顔だけはどうにか真顔を作ったものの
心臓は
衝撃で止まりそうになるのを反射的にドンドン叩いて誤魔化した。
この子は可愛い顔して天然タラシではないだろうか。
優しい男はモテるんだと
太宰治も立証している。褒められ慣れていない私はもう頭がクラクラしてきた。
惚れてまうやらーと近くのゴミ箱に叫びたい欲求にかられる。
脳内の小さな住人はすでにここに教会を築こうとか言い出し脳の中でサンバを踊り出した。
そんなカオスな脳内をどうにか落ち着かせようとコンマ数秒の間に脳内では私が大きな手のひらで教会をなぎ払い
脳内小人に縁起でも無いことを簡単に言うんじゃないこのオタク脳!!もし一生
喪女だったら責任とれんのかお前らと暴れる。
表面では
涼しい顔をどうにか作りだしながら(多分私だけが作っているつもりかも知れないが)
私も話がお互い盛り上がりすぎただけだからと否定しておいた。
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彷徨いアリス