「さぁ……行きましょう」

煙の中で何かに引きずられるように手を引かれたので思わずついていく。
煙がはれると瓦礫(がれき)で簡易(かんい)的な盾を作った少年が肩で息をしていた。
この少年が先ほどの攻撃を弾いて、ツナだけでなく私もあの場から逃がしてくれたことに気づく。

「あっありがとう」
「助かりました」

へなへなとツナと一緒にその場にへたり込みながら礼を述べる私に少年は
自分の名はバジルと言い、親方(おやかた)様に頼まれてツナに届け物で来たと述べた。

「俺(オレ)に?つーか親方様って?」

ボロボロになり体力もかなり消耗(しょうもう)しているのか肩で息を切りながらもバジルは
何かを懐(ふところ)から取り出してツナに大事そうに手渡した。

「これです」

「何…これ」

「え、何かの指輪(ゆびわ)?」

ていねいに箱に包まれていたのはレプリカなのか本物なのかよく分からない指輪のような物だった。
まさかこんなものを渡しに日本までわざわざ……郵送でいいじゃんと野暮(やぼ)な考えがよぎったが
何かはリボーンが知っているとバジルは補足したので少なくとも手渡しでしか渡せないような
理由は分からないが、とにかく重要な物に違いないという考えに至った。



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彷徨いアリス