「ああっ」

ツナの声に弾かれるように、私も声の方を恐(おそ)る恐る見やる。

そこにはまるでこの窮地(きゅうち)を救ってくれそうな若い金髪で凄くカッコイイ男性。
ウィズ後ろには黒服のいかつい男達がズラリ。

恐らく後ろの人達だけなら絶対敵じゃんと新たなる脅威(きょうい)に怯(おび)えたことだろう。
しかし金髪イケメンがかもし出す圧倒的な正義の味方感が私を妙に安心させる。
私の妄想が行き過ぎたのか『助けにきたぜ』と聞こえてきそうなほど
ピッタリのヒーローは遅れてやってくる状態だ。

その様子に少したじろいだ様子の恐らくスクアーロと呼ばれた男は
私達に向けていた殺気を颯爽(さっそう)と登場した金髪男性に向けて飛ばし始めた。

「子ども相手にムキになって、恥ずかしくねぇのか?」

金髪の男性の手にはムチが握(にぎ)られている。目の前のスクアーロとか言う男に至っては
日本の銃刀法違反(じゅうとうほういはん)を思いっきり無視した剣を振り回す奇行(きこう)ぶりだったが、目の前のイケメンも
鞭(ムチ)をかかげてドヤ顔なので、私はそっと心の中でこういう大人にはならないように
清く正しく、勉強を頑張りなるべく剣や鞭を振り回さないでよい仕事につこうと決心した。

ツナはこの男性を知っているのかディーノさん!!と安心したように声をあげる。



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彷徨いアリス