最近よく雲雀さん対策たいさくで通学ルートを変えていたため、近道ちかみちの帰宅路は久々に通った気がする。
こちらも、地元の生徒は朝のあわただしい通学に使用したりするものの
夜は街灯もあまりなく、実は物騒ぶっそうらしいといううわさも相まって、帰りで使用する生徒は少ない。

身体が丈夫じょうぶそうな運動部系の男子なら、たまに走っていたりもするらしいが……。
小さくうつむき、視界にうつる盛り上がった胸と
ある意味わがままボディーとも言えるお腹をポンポンとでて悲しくなった。

「はぁ……こんなん誰もおそわないだろうな」あ、言うんじゃなかった。むなしいわ。
それに、もし金目かねめ目的で襲われても土下座どげざするしかできないかも………。

だって、げても小学生にも負けるスピードだもんな……。
あ、これも考えたら負けだ。さらにむなしい。

頭をふって、雑念ざつねんをはらって帰宅する事に集中した。


――でも……何だか意外だったな。………思い出す彼の何気なにげない一言。

多分、あんまりにもいつも私がヘタレってるから
気をつかって言ったんだろうけど……それでも少しだけほほが熱くなる。
こんな私でも一応……気を使ってもらってるんだなぁ……と考えると、胸がドキリとはねた。

「危ないから送って行こうだなんて……「ええ、そうした方が良かったでしょうね」……え?」

急に聞こえた声にはじかれるように、思わず左右を見渡すがだれもいない。



11(431)
back

彷徨いアリス