最近よく雲雀さん対策(たいさく)で通学ルートを変えていたため、近道(ちかみち)の帰宅路は久々に通った気がする。
こちらも、地元の生徒は朝のあわただしい通学に使用したりするものの
夜は街灯もあまりなく、実は物騒(ぶっそう)らしいという噂(うわさ)も相まって、帰りで使用する生徒は少ない。

身体が丈夫(じょうぶ)そうな運動部系の男子なら、たまに走っていたりもするらしいが……。
小さくうつむき、視界にうつる盛り上がった胸と
ある意味わがままボディーとも言えるお腹をポンポンと撫(な)でて悲しくなった。

「はぁ……こんなん誰も襲(おそ)わないだろうな」あ、言うんじゃなかった。むなしいわ。
それに、もし金目(かねめ)目的で襲われても土下座(どげざ)するしかできないかも………。

だって、逃(に)げても小学生にも負けるスピードだもんな……。
あ、これも考えたら負けだ。更(さら)にむなしい。

頭をふって、雑念(ざつねん)をはらって帰宅する事に集中した。


――でも……何だか意外だったな。………思い出す彼の何気(なにげ)ない一言。

多分、あんまりにもいつも私がヘタレってるから
気をつかって言ったんだろうけど……それでも少しだけ頬(ほほ)が熱くなる。
こんな私でも一応……気を使ってもらってるんだなぁ……と考えると、胸がドキリとはねた。

「危ないから送って行こうだなんて……「ええ、そうした方が良かったでしょうね」……え?」

急に聞こえた声に弾(はじ)かれるように、思わず左右を見渡すが誰(だれ)もいない。



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彷徨いアリス