せっかく、ここまでバジルさんが持ってきたのに!?しかもそれ流れ的に
めちゃくちゃ重要そうな物じゃないの!?――いいの取られて!?と慌てていると
隣のバジルとディーノも悔(くや)しげな声をあげた。

「ボンゴレリングが!!」

バジルの叫びも空しく、見上げた先のスクアーロは不敵な笑みを浮かべると
余裕(よゆう)の表情でたいした怪我(けが)もなく去(さ)って行った。
長い銀髪の髪がひるがえるのが綺麗だ、と一瞬思うもすぐに状況のまずさに気付く。

まだ完璧には状況が飲み込めていないものの……頭の中で警報がガンガンなっていた。
私は聞き逃していない。――命を預けておくとか言ってたよねあの人!?
え……ってことは余命(よめい)宣告的な意味合いがあるのでは……?

瞳が濁(にご)り、死んだ魚のような色に変わる。表情は凍(こお)り付き冷や汗が止まらない。
私はボンゴレリングという事に関してはよく飲み込めていないので
そこら辺の問題よりも、いつもながら(主に雲雀さんに対してだったけど)生命の危機ということに
脅(おび)え、震え、慌てふためいた。――いつも以上に。



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彷徨いアリス