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「ったくお母さんもこんな危ない時に買い物なんか頼むなよなぁ〜」

母から押しつけられたエコバッグと財布だけ持って家から飛び出してきたものの
これじゃあ危険だからと慌てて帰った意味が……と項垂うなだれる私。
ちょうど夕飯を予定していたカレーのルーだけまさか足りないことに気付いたらしく
良いタイミングで帰ってきた私はそのまま靴をはいてるんだしと
ぐるっと玄関でターンをさせられ、また外に出されてしまった。

「でもカレーは私も好きだしなぁ……仕方ない商店街いってさっさと買って…ん?」

パッと顔をあげると、子供と大人が歩いている。
しかし不自然なのは子供の背後から忍びよるような男の動き。
じっと思わず目で追っていたが、予感は的中し子供は後ろを振りかえり叫ぶ。
そして次に目に飛び込んできたのは子供が背後の男から棒状のもので叩かれそうになっている場面だった。

「はっちょっ――ちょっと待って!!」
走っても間に合う距離じゃない。
私は思わず持っていた財布を男に投げた。

男に財布は的中したが一瞬ひるんだのち、このタイミングを逃すまいと
振り上げたままの腕を振り下ろした。

「やめて!!」



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彷徨いアリス