「危ない!!」

私の叫びと少年の声が重なる。

聞き慣れたその声の方を見ると、なんとツナが立っていた。
ツナも私に気付いて驚いた顔をするも、すぐに子供の方に視線を戻す。

「ぐふっ……ああっ」

その瞬間、男がコンクリート壁にうちつけられていた。
一瞬何が起きたのか見えなかったが、拳をかまえた少年と倒れた男で
この人が殴り倒したことが分かる。

「ボンゴレファミリーはれの守護者にして…コロネロの一番弟子。
――笹川了平ささがわりょうへい見参けんざん!!」

その後も山本と獄寺が登場し、どこからともなく出てくる敵を一撃で倒した。
安堵あんどするツナと相変わらず戦闘民族についていけない私。

なぜ彼らは息をすうように簡単に人を倒せるのだろうか。
いや、そもそも一般人がこんなに狙われ……あ、マフィアでしたね。

この場をダッシュで逃げたかったが、私に気付いた山本に手をふられて
その爽やかな笑顔を裏切れないと苦笑いで小さく手を振り返すしか出来なかった。

家光いえみつの奴…なんとか間に合ったみてぇだな♪」

「みんな〜」

「ツナにぃ怖かったよぉ〜」

まだ小学生くらいの男の子がかけよってくる。
この子達もツナの知り合いなのかな?
並盛が狭いのか、それともここらへんの子供ってそんな多くなかったりするんだろうか。
あ、確かイーピンちゃんだっけ?――傷だらけになってる。
心配になって近づくと、照れた顔で山本から絆創膏ばんそうこうをつけてもらっていた。



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彷徨いアリス