しかし、私は聞き逃さなかった。
ファミリー、10代目という発言に。――ブルータスお前もか!!と叫びたくなる。もちろん心の中で。
冷や汗をダラダラ流しながら、私は無害ですという笑みを貼り付けて
後ろに後退しつつ、どうもどうもと頭を下げ続けた。
「わっ私は望月 美緒です。しがない女子中学生です」
ほんと、世界の守護者だなんて大それたもんじゃないですとオタク特有の早口でまくしたてるも
緊張しまくる私にニカッと歯を見せて笑った青年は子供をあやすように頭を
撫でた。
「すまねぇな…」
「えっ」
一瞬だけ見せた切ない表情に、ドキッとしたが
彼はすぐにニコッと笑みを貼り付けると俺たちは会場に行くが一緒に行くかと聞いてきた。
会場って……並盛中学校……!?
そこってこれから激戦地になるんじゃね、ナチュラルに何この人危険地帯に
誘導してるんだと焦ったが
確かにここで見ているよりもずっと近くで応援できる!!
ツナは私が連れて行かれる直前に言ってくれた。
私のことをなんとかしてくれるって……もちろん全てを信じているわけじゃない。
けれど怯えながらも瞳には強い意志が宿っていた。
そんな少年の言葉を私は信じたいし、信じるしか出来ない。
私はどこまででも足手まといなのかな。
「行きます……連れて行って下さい」
家光には内緒だぜとディーノに手をとられて私は緊張しながらも会場に向かった。
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彷徨いアリス