「お嬢ちゃん。確かに良い見解けんかいだとは思うわ♪」

急にリングにいたルッスーリアが声をかけてきてビクッと身体を動かした。
それに流石に相手側もそんなに怯えないでと間延まのびした声で笑う。

「ただ……一つだけ忘れてるわよ〜。それは坊やと私の経験の差」

了平が抗議の声をあげたが、確かにそうだ。
学生のボクシングなんかきっと比較にならないくらい
あっちは殺し合いとしてムエタイを使ってきている。

ひざがガクガクと震えた。最悪の事態を想像して両手をギュッとあわせる。
足に力が入らなくなりそうになった私を近くにいたディーノさんが支えた。

「大丈夫か!?」
「あっ…はい」

呼吸を整えて、私は見つめるだけしか出来ない現実を呪いながら
どうか勝敗に関係なく、了平さんが無事でいてと神様に願った。

リングがさらに明るく照らされた。
強烈な光で了平はおろかリング外にいる私達ですら何も見えない。

「これじゃあ戦うなんてとても無理じゃ」

瞳が大きいからか入ってくる光の量が多くて思わずまぶたを覆うと
リボーンがサングラスをよこした。



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彷徨いアリス