「その言葉を待っていた!!」
「おおっ!!」
了平が立ち上がり、味方からは歓喜の声があがる。
しかし私の周りのヴァリアーの人達は冷たい笑みを浮かべたままだった。
まるで勝ち目のない試合だといわんばかり。
逃げないようにスクアーロにまた腕をつかまれながら
なぜか私の肩にのってきた赤子と一緒に試合をハラハラしながら見守った。
「やった!!あたった!!」
温存していたと言う右の拳での攻撃がやっとルッスーリアにあたり
思わず歓喜の声をあげたが、すぐに絶望に変わった。
だって、全然あの人ダメージうけてない。
余裕そうにクリーンヒットならやばかったみたいなこと言ってるけど
普通に今のパンチだって素人からしたらいい線いってたと思うんだけど。
私の周りは化け物しかいないの……。
バリンッ
何かが弾ける音に思わず音を見上げると
次々と強烈な光を放っていた照明器具が破壊されていく。
しかも了平が拳を天に突き上げるたびに、照明はわれ
雪の結晶のようにキラキラとリングに舞い落ちていた。
「すごい……拳の圧だけで!?」
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彷徨いアリス