しかし右の拳までルッスーリアの鋼鉄の膝に砕かれる。
悲痛な声がリングからも外からもあがった。
「了平さん!!」
心臓がバクバクする。左だけじゃなくて右まで……。
ボクシングの技しかもっていない少年がこれ以上どう戦えばいいの。
「お兄ちゃん!!」
え、あの声は……京子ちゃん!?
そしてイーピンちゃんと隣の少女は誰だろう?
とにかく、こっこんな所に私よりも一般人がきていいの!?
しかも連れてきたのがツナのお父さんって……ちょっと何してくれてるのこの人!!
ツナも焦った顔してるよ。そりゃあマフィアだって隠してたし。
やばい、これ見たら流石に危ないことしてるってのはバレたんじゃ。
「お兄ちゃんやめて!!ケンカはしないって約束したのに!!」
え……ケンカ?――こっこの状態が!?
ツナ達も私も呆気にとられた。なんだか分からないけど
ただのケンカだと思ってるぽい。
「俺はもう負けん!!」
「立った!!」
ツナの言葉に了平へと視線が集まる。
どうして、あんなにボロボロなのに……チラッと京子ちゃんを見た。
私なんかよりも可愛らしい顔をゆがめて今にも泣き出しそうな
心配げな表情で見つめている。
もしかして、京子ちゃんを心配させないよう……?
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彷徨いアリス