「美緒さん!?」

なっ……なんか名前知られてる!?
少年が大股(おおまた)で近づいてきたかと思えば急に手をとって口づけされた。
顔から思わず湯気(ゆげ)が出そうなほど熱が集まる。
そんな私にクスッと少年は笑うと口づけした手を両手で大事そうに握(にぎ)られた。

「まさかこの時代のアナタに会えるとは……。
相変わらずアナタはとても愛らしい」

「えっと……あの、私達…初対面じゃ」

ツナが実は10年後のランボだと説明したのでビックリした。

「ランボ君……大きくなったねぇ!!」

なんだか親戚のおばちゃんの気分だ。
10年後ということは私達とほぼ同年代くらい。
癖のある黒髪はアフロより落ち着いていて可愛かった垂(た)れ目も
色気のあるチャーミングな要素として残っている。

これはモテるだろうなぁ。子供のうちから優しくしておこうかなと
邪(よこしま)な考えがよぎるもすぐにチェルベッロが試合に戻れと促(うなが)したので
ランボが戻っていくのを名残(なごり)惜しく見送った。

よかった。あの姿ならまだ戦えそう。



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彷徨いアリス