「あれは…」
給水塔の上に立つ男に空気が凍り付く。
確か敵のボスのザンザスという人だ。
圧倒的な威圧感に足がすくむ。距離が離れてるのになんて眼光のするどさだろう。
その時、視線があった。
ヒッと息がとまる私。――ザンザスの瞳が細まる。
攻撃をうけてのけぞるかのように無意識のノックバックをくらい
数歩後ろに下がったが、ツナがすっと
庇うように私の前に出てくれた。
視線が私からツナに移動する。
「なんだその目は…」
両者視線を交差したまま動かない。周りの空気も凍てついてだれもが動けなかった。
「まさかお前…本気で俺を倒して
後継者になれると思ってるのか?」
低い声が響く。感情的とまでは言わないが不快さを含んだ
声色。
間髪入れずにツナは言い返した。
「そんなこと思ってないよ!!オレはただ…この戦いで誰1人仲間を失いたくないんだ!!」
ツナの言葉に仲間もうなずいた。
私も心の中でうなずく。私達もツナと同意見だよ!!
仲間を失ってまで後継者の座なんか手に入れたくないし
きっとツナならいらないって思うだろう。
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彷徨いアリス