「まぁ…今だけでも友達ごっこしておけばいいんじゃね?」

さっきまで指さしていた私ごと興味をなくしたようにクルッと背を向けるベル。
しかし、背中越しに肩が揺れているのは私達をあざ笑っている証拠しょうこだった。
それに一同はムッとするも、すぐに試合に意識を集中させる。

………
……


校舎の三階すべてを使った……今までよりかなり大きなフィールドに
獄寺とベルを残し、私達は観覧席にうつった。

さりげなく途中で乱入してきたシャマルに肩を抱かれて
一緒に行こうとささやかれたが、後ろで獄寺が怒号どごうを飛ばしたので
やれやれとシャマルが肩をすくめて私から離れる。

心臓がドキドキしながら、もう少しで大人の色気に負けそうだったので
ナイス獄寺と心の中でエールを送る。

それにしても……いつの間にこんなに?
天井に設置されたモニターの数に驚いた。
確か、獄寺の武器はダイナマイトだったよね。
以前のスクアーロと対峙した際の攻撃に使用していたのを思い出し
この広範囲なら校舎内で爆発したとしても、彼も巻きえを
くらう可能性は低いかもと少しホッとする。

火薬系の武器は威力は高いけど、暴発ぼうはつが怖い。
かと言って火薬の量を減らせばそれはただの線香花火だ。
祈るように両手を合わせると、今度は下心はなさそうに
安心させるかのように、私の肩にシャマルが手を置いた。

「美緒ちゃん。心配すんな」

視線があうと、さっきの獄寺を思い出させるような優しい瞳とぶつかる。
それに眉をさげて、私は小さく"はい"とうなずくしかなかった。



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彷徨いアリス