でも……あの風の中ではいくら
ワイヤーのカラクリをといたところで
獄寺から攻撃するのは出来ないんじゃ?

「ボム!?」

ツナの叫びに弾かれるように獄寺に視線を移せば
獄寺がダイナマイトを何本も指に挟んでかまえている。

「でも…あの風の中じゃ」

「あたんねぇボムをあたるようにするために……
ナンパ返上で付き合ったんだぜ」

さりげなく肩を抱き寄せられたので
えっと振り返ると、ニカッと歯を見せて男が笑った。

「だから美緒ちゃんもそんな不安そうな顔しないで
あいつのこと、応援してやってくれ」

シャマルは私に熱い視線を送っていたが、言い終わるくらいには
すでに獄寺へと真剣な眼差しを送っていた。
私も肩に置かれた手を振り払えずに、小さくうなずいて
すぐに獄寺に視線をうつす。

「ボムがまがった!?」

「すげーな獄寺!!」

嬉しそうな山本につられて、皆もワッと声をあげた。
空中で何度か曲がったダイナマイトが風圧をものともせずに
ベルに向かって勢いよく飛んでいき、爆発した。



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彷徨いアリス