ヘルプ
………
……
…
「おや……目覚めましたか?――
囚われの眠り姫♪」
キィンッと
金属音が響きあう中、痛む頭を振って意識を集中させる。
「んっ………ぎゃあっ!!」
急に誰かが私の縛られてる柱の真横の壁に吹き飛ばされ、凄い音を立ててめり込んだ。
細かい
塵の混じった
砂煙が立つ。思わず身体を
硬直させてギュッと目を閉じると
急に頭を誰かに優しく
撫でられたような感覚がした。それに安心し、少しだけ硬直をとく。
煙がやみ、目を開けると見慣れた少年が、まだ
砂埃の舞う中
頭から血を流しながらフラフラと起ち上がったので息をのんだ。
「ひっ……雲雀さん!?」
え、今撫でたのは……そう考えると何だか今まで
我慢していたものがこみ上げ泣きそうになるが
彼の傷ついた体に我に返ると小さく悲鳴をあげた。
鎖を何とか
解こうと、乙女らしからぬ野太い声をあげて身をよじるも、全くびくともしない。
「ほらね……美緒(アレ)はそんな
可愛いものじゃないよ」
フンッといつものように
余裕の笑みを浮かべて、チラリと私を見た。
前言撤回。泣かないで良かった。
つられて、骸も見る。二人の視線に居たたまれずに
アハッと鎖を解く手をとめてほほ笑むと二人とも笑いだした。
なっ……何だよ。二人が美形だからって……ちくしょう。
得意の困り顔スマイルの上に怒りマークをつけ、
脳内で呪いの言葉を
呟く。
19(431)
→|
back
彷徨いアリス