「十代目!!どうみてもコイツは六道骸ですよ‼」

「骸が憑依してやがるんです!!」

憑依?――でも以前彼女と会った時は確かに自らの意思で喋っていたし。
骸がまさか人に憑依できるスキルがあることに驚きつつも
彼女は信じて貰えないのと悲しそうにしている。

彼女を擁護するつもりはないが、どう見てもあの骸が憑依したにしてはしおらしくない?


「あっあの…彼女は「骸じゃないよ」…ツナ」

ツナが静かに、けれど確信めいた力強い言葉で否定した。

「そっそうなんすか⁉」

「たっ多分!!――なんとなくなんだけど!!」

「私も、この子は骸じゃないと思う」

スッと彼女が近づいてきた。

「かばってくれるんだ……ありがとうボス」

彼女は少し背伸びをした後、小さくツナの頬にリップ音をたてて口づけた。

「えええええ!!」

当の本人のツナだけじゃなく、みんなが赤くなったり、青くなったりして面くらう。
彼女はすぐにコチラにクルッと振り返ると、私にあわせてしゃがんでツナと同様に口づけた。

流石にアメリカ帰りでチークキスはされたこともあるし
同性ということもあり、ツナよりは照れなかったが
それでも突然の行為に、頬が赤くなるのは否めなかった。
また皆悲鳴をあげて驚く。



208(431)
back

彷徨いアリス