「会場にはなにも装置がないの?」
今までの過剰演出はなんだったんだと思いながら
ないならないで逆に怖い気もする。
リボーンいわく霧の守護者の対決に
余計なものはいらないらしい。
「無いものを、在るものとし…あるものを、ないものとすることで
敵を惑わし、ファミリーの実態をつかませない……。
まやかしの幻影…それが霧の守護者の使命だからナ♪」
私達は赤外線感知レーダーがついた檻の中に入れられ
チェルベッロの二人が高らかに試合開始を宣言する。
「ゆっ床が‼」
クロームが三叉槍を床につきたてると、床が崩れ落ち始めた。
「ボクと同じ術師か…でもそんな子供だましじゃ
ボクから金はとれないよ」
マーモンのフードから、青い触手のようなものがいくつも飛び出し
クロームの顔にイソギンチャクが獲物をとらえるように貼り付く。
「床が…もどった」
なるほど、術者が攻撃をうけたりして術がとければ幻覚はなくなるみたい。
「見世物にもならないね」
しばりあげられ、苦しそうにしているクロームに悲鳴をあげる。
しかし、次の瞬間マーモンの背後から可愛らしい声が響いた。
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彷徨いアリス